選ばれる雇い主になるには
あなたは従業員をどのくらい大事にしているでしょうか。従業員のことよりも、販売を重視する企業メッセージを伝えることにしか関心がなかったりしないでしょうか。多人数を抱える会社でも、たった数人の従業員の会社でも、経営者としての従業員の扱い方が事業成功の鍵となります。
たくさんのサクセスストーリーを持つ成長企業はわかりやすい例です。全てがうまくいっているため株主はこれ以上ないほどに満足します。会社の状況が良いため、銀行も利益を上げます。この状況を保とうとしたときに競争が生まれるのです。周りの企業も最高の従業員を欲しがるために争奪戦が始まります。競合他社よりも高い給与を支払わなければならなくなります。
アンダーソンコンサルティングやペプシのように様々な領域での努力の結果成功を収めた有名企業があります。多くの人がこれらの企業で働きたいと考えており、毎年何千人もの応募者が殺到するため、企業にとっては最高の人材を採用することが当たり前になっているのです。
しかし、従業員を惹きつけるためには給与以外のアプローチもあります。あなたも、求職者が殺到するような「選ばれる雇用主」になるための戦略をとってみませんか。
選ばれる雇用主としての地位を獲得するには
大企業が評判を高めるために投じるマーケティングの予算は高額ですが、そのような予算は持ち合わせていない場合でも、雇用主として評判を高めるためにすぐに実行出来ることはあります。
例えば、企業メッセージ。会社がどのようなメッセージを掲げているか、パンフレットの内容を見てみましょう。あなたの企業は従業員の成長を促すような適切なメッセージを発信しているでしょうか。採用のアプローチが強引ではないでしょうか。求職者の立場で想像してみましょう。強引な姿勢が優秀な人材をもたらすという人もいるかもしれませんが、現実にはそのような環境に適応できる人材しか集まってきません。
雇用主として、常に従業員のことを大切にしていることを顧客に伝えましょう。彼らはあなたの会社の商品やサービス使用する人たちなので、雇用主として良いイメージを持ってもらえれば評判を高めるのに有利に働くでしょう。
自らが雇用主であることを名乗るのは有効です。どの業界でも有効とは限りませんが、自分が従事する業界で有効であるならば実践しましょう。(コンピューター関連や販売であれば最適です)大学を訪れ、キャリアフェアに参加し雇用主であることを伝えてみましょう。
就職フェア(企業が学生に応募職種を紹介するイベント)に参加し、雇用主として売り込むことは「選ばれる雇用主」としての地位を確立するのに役立ちます。しかし注意が必要です。このようなイベントでは途中で目的を忘れて失敗してしまいがちです。実際にこのようなイベントで悪印象を受け、いくつかの大企業を諦める学生もいます。そのような企業は特定のクラスの学生のみに注目し、それ以外の学生をないがしろにしてしまったのです。もしもそのような扱いを受けた学生が有名企業の重要な役職についていたらどうでしょう。周りの人に大きな影響を与えるかもしれません。
企業にとってその業界で優位に立つために独自のコミュニケーション戦略を取ることが重要です。CEOや社長は組織の意思決定を行い、企業のトーンを創り出します。それは一般的な企業ミッションやコーポレートバリューとはまた別物です。これらは様々なシーンで用いられる単なる文書に過ぎません。顧客へのロゴの付された手紙でも、従業員へ情報を渡す媒体(この場合は給与明細でしょうか)でも、あるいはサプライヤ向けの文書でも対象になります。これのすべてはあなたの会社やブランドを定義する一貫したメッセージを持つ必要があります。
有能な人材をあなたの会社に引き寄せるため魅力的な正しいアプローチを取ることによって、会社の成長を促進すると同時に優れた評判を築きあげましょう。