日本人の有給消化率はなぜ低い?!
本では5月上旬にはGW(Golden Week)と言われる大型連休があります。日本人は会社や学校を休むことなく長期の休暇がとれることもあって、多くの人がこの時期に出かけます。その為関東周辺の高速道路は渋滞し、観光地は人でごった返します。今年は2年ぶりにコロナの規制がゆるめられていて、多くの人が外出したのではないでしょうか。しかし日本人の休暇とは2泊や3泊が多く、外国人が1カ月や数週間ちかく休みをとるスタイルとは大きく違います。さらには他人に気を遣う日本人の性格で、日頃お世話になっている人にお土産を買って帰る習慣があります。せっかく旅行に来ているのにお土産に気を遣わないといけないなんて、外国人には信じられないかもしれません!外国人はお土産を買うことはあっても、他人ではなく自分自身に記念の為に買っています。
それではなぜ日本では有給休暇があるのに取得率が低く、長期休暇が取りずらいのでしょうか?世界と比べると日本の有給消化率は最下位の50%です。
第1の理由に日本人はまじめなのです。長時間働くことに対して一生懸命仕事をしているとポジティブに受け取る人が多いです。休みを他のメンバーより多くとったり、いつも早く帰るのは後ろめたい気持ちにもなります。そして自分だけ長期の休みをとっていては、上司や同僚に迷惑がかかり、仕事の遅れを心配したり、昇格・昇給にもひびくのではないかと考えたりもします。海外ではいつも残業している人は仕事のスケジュール管理ができない、仕事ができない人だと思われますが、日本では逆で残業は仕事を頑張っていると美徳として捉えることが多いのです。
第2の理由は日本は年間16日の祝日があり、世界に比べても祝日が多い国です。イギリスではこの半分の8日しかありません。近年はパンデミックにより以前よりも休みを取りやすい雰囲気になっていますが、日本ではこの祝日を使って1日~2日だけ有給消化して2泊3日程度の休みを取り旅行にいき、外国の方のように1カ月も休みをとることは稀です。しかし新年やお盆の時期(8月13日~16日前後)は連休をとる会社が多いです。下記は参考に今年の日本の祝日です。
1月1日 元日 New Year’s Day
1月第2月曜日 成人の日 Coming of age day
2月11日 建国記念の日 National Foundation Day
2月23日 天皇誕生日 The Emperor’s Birthday
3月21日 春分の日 Vernal Equinox Day
4月29日 昭和の日 Showa Day
5月3日 憲法記念日 Constitution Memorial Day Holiday
5月4日 みどりの日 Greenery Day
5月5日こどもの日 Children Day
7月第3月曜日 海の日 Marine Day
8月11日 山の日 Mountain Day
9月第3月曜日 敬老の日 Respect for the Aged Day
9月23日 秋分の日 Autumn Equinox Day
10月第2月曜日 スポーツの日Sports Day
11月3日 文化の日 Culture Day Holiday
11月23日 勤労感謝の日 Labor Thanksgiving Day
最後に私は日本育ちなので、20代後半に海外に行くまでは休暇の取り方に何一つ疑問を持っていなかったのですが、海外で色々な外国人に会い彼らの休暇の取り方に驚きました。彼らはあまりスケジュールを決めずに、数週間の休日を取るのです。私を含め日本人はよく海外へ休暇にいくと観光地をできるだけ回るためにスケジュールを立て、お土産をできるだけ買って帰りたいと考えます。しかし外国人はスケジュールをあまり立てずにのんびりと過ごすことが多いようなのです。ぶらぶらと街を歩き、その時に食べたいものを食べたりします。お金をあまり使わないように、公園でローカルフードやサンドウィッチを食べたり、好きな本を読んだり音楽を聞いたりと、自然を感じゆったりと過ごします。
このようにゆっくりと過ごす時間は、日々まじめに働く日本人が見習いたい部分だと思いました。毎日忙しく働くことは大切ですが、何の為に働いているのか、自分の人生について長期休みを取り、一度立ち止まって考えてみるのもいいかもしれません。